●岩田智子先生(浜松医科大学産婦人科家庭医療学講座)

CFMD LTFを修了して

〜専門医取得後その先の道標をお探しの先生におすすめです〜

 

 

LTF2023を修了した岩田智子です。私は、家庭医療専門医を取得後、産婦人科専門医になり普段は産婦人科医3.5日+家庭医1.5日/週で勤務しています。家庭医としては専門医取得後産婦人科との両立にあたり自分の外来は継続していたものの「指導・教育」を学ぶ経験をしてきませんでした。一方、将来的には軸足は家庭医において医師人生を歩みたいと考えており、自身が所属する家庭医療プログラムで今後「指導」を担う機会を得られることになったため「指導・教育」を学べるフェローシップを探していたところCFMD-LTFに出会いました。申し込み当時、私は第2子を妊娠中でフェローシップが開始される4月は産後1ヶ月の産休中の予定でした。育児や家事と、フェローシップを両立できるのか非常に不安がありましたが、思い立ったが吉日、指導医の小松先生に激励を頂きフェローにトライすることにしました。結果的には、実際に両立は大変ではあったものの、修了生の同期の先生や指導医の先生、そして家族の協力のお陰でなんとか自分なりに納得して、たくさんのことを学んで修了することができたと思っています。「無事に修了すること」を目標に両立するために自分や家族と向き合う、これからの自分にとっても非常に大切な時間になったと感じています。

ここで得られた学びを共有させていただき、これから家庭医療専門医取得後、その先の道標をお探しの先生にCFMD-LTFコースの受講をぜひおすすめしたいと思います。

たくさんの学びの中で特にLTFだからこそ得られたと感じることが3つあります。

一つ目は、LTFで取り上げるテーマが非常に実用的でかつ今後の教育や組織のマネジメントをする上での「基礎を築くものになる」という点です。LTFコースでは、インストラクショナルデザイン、QI、リーダーシップ&チームビルディング、経営分析・戦略の4つの分野を1年間を通して学びます。それぞれが教育を担うために必要不可欠な要素で、学んでいく中でそれぞれのテーマが絶妙に関連していくことを実感できます。

特にインストラクショナルデザインは公開授業を2回実践することで「学習者中心の授業とは何か」という教育者として最も重要な基本を自分なりに理解し習得することができたと感じています。その他のテーマも一臨床医としてだけではなく、教育者だからこそ求められる組織をマネジメントするためには必須な知識で、それを自施設でどうやって実践していくかに重きを置いているカリキュラム内容になっていると思います。

二つ目は、月1回の振り返りの提出義務とそれに対してそれぞれの指導医の先生からいただけるフィードバックです。締め切りがないとギリギリまでエンジンがかからない自分にとって数ヶ月後のイベントに向かって良いペースで完成させることは「人生の課題」と言える苦手分野です。自分に合う目標設定の方法を模索したり、100%納得ではなくても及第点を認められる自分を俯瞰したりと、これからの自分にとって非常に有意義な「自分と向き合う習慣」となりました。またそれをDropBoxでシェアすることで同期フェローの先生の振り返りを拝見することが可能で、ペース配分が上手で「現実的」な落とし所を着実にセンス良く実践できる同期の先生から非常に良い刺激をいただきました。1年もあれば様々なイベントがあり、落ち込むことや悩んだこともたくさんありましたが、そんな時は必ず指導医の先生が”Enjoy♪”と伝えてくださいました。「確かにそれで良い。それが大切な気がする」と自分がなんのためにこれを受けようと思ったのかという初心にいつも引き戻して頂き1年間に何度も救われたまさに「金言」でした。指導医の先生の指導方法や調整方法には随所にこれらの「懐の深さ」を感じ、フェローのそれぞれの事情を汲んだ柔軟な対応が、私には非常にありがたく無事に修了できた要素の一つだったと思います。

三つ目は、オンラインでコースを受けることが可能だったことです。数ヶ月に1回でも丸一日家を空けることは自分にとって非常に高いハードルとなりますが、育休中の自分がなんとかやれたのは基本的にオンラインでの受講が可能だったからだと感じています。対面だからこそ得られることもたくさんあるものの、関東圏在住じゃなくてもこの質の高いコースに参加できる喜びには変え難いものだと思いました。

今回のフェローを終えて、実際に現在教育の機会でその学びを実践しているところです。フェローでの経験がなければ出なかった言葉や意識できなかったことがたくさんあると感じています。ここで得られたことが自分の教育者としての基本になっていると実感しており、今後も継続して学び、そして現場で実践していくことで一歩ずつ教育者として成長していきたいと感じています。専門医取得後その先の道標をお探しの先生やこれから教育に携わる機会がある先生のニーズにそのまま応えられるコースになっていると思います。この分野に少しでも興味がある先生、是非CFMD-LTFのHPをポチっとしてみて下さい。ご参加心よりお待ちしております。Enjoy♪

 

 

●桐谷知美先生(給田ファミリークリニック副院長)

1年間かけてリーダーシップ・経営・授業デザイン・医療の質改善について学ぶフェローシップコースです。ポイントとなるレクチャーを受けた後は講師との質疑応答や推薦図書を参考に学びを深め、個々の目的や所属施設の現状に合わせて、学んだことが実践に活かせるよう手厚いサポートを受けることが出来ます。机上の学習では理解しきれなかったことも、試行錯誤して実践し、毎月の振り返りシートを用いた内省・講師や他フェローからのフィードバックを受けることで「身につく」実感が持てました。

 

私自身はいずれの学習項目においても初学者であり、子育て中の身でもあることから課題がこなせるか不安を抱いていましたが、同じ境遇の方にもお勧めです。決められた課題をこなすよりも、自ら立てた計画目標を着実に達成していく、非常に自由度の高いコースだと感じました。参加を迷っている方は是非一歩踏み出してみて下さい。

 

 

●渡邉健太先生(利根中央病院)

私は家庭医療専門研修修了直後の学びの場を探していたところ、本フェローシップの存在を知りました。指導医として身につけるべきだと感じていた関心領域と学習内容が一致していたことと、コロナ禍でもあり通年でオンラインで学習できることに魅力を感じ応募に至りました。

一年間を通して初めて学ぶことも多く、優秀な同期の先生からの刺激もあり、日常臨調にとどまらない領域に視野を広げることができたのが一番の収穫でした。また医学書以外の本も手に取る習慣がついたことも大きかったです。本フェローシップで学んだことを引き続き実業務に活かせている感触もあり、一年間取り組めてよかったと感じています。

またLTF2024からは講師として引き継き関わらせていただいています。

無理なく1年間で修了できる専門医取得後のフェローシップとしておすすめです。

ぜひ私たちと一緒に学びませんか?